昨日彼の家を出てきた。
大切な人の一番近くにいたのに、全てを失って、何も持たずに。というのは嘘で3個のスーツケースと共に。
いつか振ったことを後悔してくれるだろうか。
しないとわかってる。
でも今でもわたしの心の中を満たすのは彼との思い出だった。
彼とこんなこと話していたっけな、という幸せな思い出が、何をしていても、ポロポロとこぼれてくる。
スーパーでは、彼がこのお菓子おすすめしてたと思い出す。
恋愛系の漫画やドラマを見ると、彼に照らし合わせてしまう。
泣いてるけど悲しいわけじゃない。
こんなに誰かを好きになれたことが嬉しい。
彼の香水、恋しくなったら買えばいいのかしら。
絶対違う。きっとその匂いのせいで、せっかく忘れかけた頃に思い出がフラッシュバックするだろう。
辛かったけれどもう大丈夫、解放される。もう自由。嬉しかった部分だけtake awayして、全部手放そう。さよなら。
捨てられたみたいな気持ちになっていたけど違う。
今1人でロンドンに住んで、彼といた時よりも幸せ。
むしろこのチャンスをありがとう。
同棲するはずだった2年間よりも、絶対充実した2年にする。
やりたいことを全部やる。